中古品業界を生き抜くためのスタイル? ー スタッフY

こんにちは。スタッフYです。


最近、書類に会社の設立年を記入する機会がありました。


個人事業主から合同会社を設立した年はさすがに覚えているのですが、古本屋として営業を開始したのがいつだったかと聞かれるとかなり曖昧です。


はなひ堂は店長が一人で始めたので、起業の瞬間を私は知りませんが、かなりの年数が経っています。


そこそこ長く仕事をしていると、完全な同業者(つまり、他の古本屋さん)はもちろん、カテゴリ的同業者(本以外の中古品の買取・販売メインの業者さん)とも多々知り合います。


『同業者はライバル!』というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、セブンの目と鼻の先にファミマができても、どちらも潰れずそこそこにお客さんの出入りがある…というのと同様に、地域的もしくは自分の店が得意としている商品によって上手く共存ができているのです。


例えば、弊店は新潟県内の出張買取は基本的にどの地域からご依頼いただいても構わないのですが(まれに近県からもご依頼があります)、その時点での他の出張買取予定の入り具合、お売りいただける商品のラインナップ、数量によっては、お客様がお住まいの地域により近く(弊店は新潟県のちょうど真ん中辺り。三条市にありますので、上越市まで!とか村上市まで!と言うとかなりの距離があります)、その商品を得意としている他の古本屋さんを紹介することがあります。


そんな時は、お客様にも紹介した古本屋さんにも満足のいく買取であることを祈るのみです。


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先日、お客様から本の出張買取の依頼を受け、店長とともにお客様のお宅に伺うと、そこには別の業者さん(骨董屋さん)がいました。


他の業者さんがいることはよくあることで(引っ越しシーズンなんかだと引っ越し屋さんがいたり等)、弊店では特に気にしません。


弊店の出張買取スタイルは(といいますか店長の出張買取スタイル)、実際にお客様宅に伺うと、まずはお売りいただける商品の大体の数量を確認し、その場での査定か、持ち帰りなのかを判断します。


本棚に入ったままの状態のときには、お売りいただける範囲の確認も併せてしています(『本棚の1段目と3段目は売ります。2段目は残しておきたい』という場合もあるので)。


商品のまとめ作業中に、お客様が「こんなのも買い取ってもらえますか?」と追加で商品を出してくださることもありますが、出された状態で確認しその可否を告げるだけです。


結構あっさり、控えめです。


対して、その骨董屋さん。その骨董屋さんが値付けしている場所で私も本のまとめ作業をしていたのですが、目の前に広げられた道具類ひとつひとつの査定額をお客様に伝えつつ、


『これが入っていた箱はありますか?』


『このシリーズの他のものもあれば、そちらの方も買い取れます』


『他には・・・・』


と、かなり積極的で驚きました。


もちろんお客様もどういったものが売れるのかわからないので、業者さんに具体的に買取りできるものがどういったものか教えてもらえるのはありがたいことかと思います。


それに、『本を売ろう』と思えば、本の形をしているものなら何でも良いのかな?とある程度はお客様に想定していただけると思いますが、『道具類』となるとどの範囲のものが買取対象品なのかをお客様が判断するのは難しいことでしょう。


その中で作り上げたスタイルなのかな…。あとはその骨董屋さんの人柄もあるのかも(^_^)


弊店店長の控え目な買取スタイルも、取り扱い商材と経験と人柄とによって洗練されたものである…と信じたいです(^_^;)。

はなひ堂ブログ 2021年6月16日