タネばくだんナッシーと買取チラシのこと
全体的に、きみのナッシーはバトル向きではないけど、わたしは好きよ。
(チームヴァーラー: キャンデラ)
こんにちは。
はなひ堂新井です。
今年の夏は暇があればポケモンGO(以下ポケモン)ばかりしていた気がします。親しい人にも気付けばポケモンの話をしていたり、ぼけっとしていると今後の進化のことについて考えたりしていて、完全に病気でした(^_^;)。
そんな中で感じたことがあるのですが、それはポケモンと当店の営業に関係することなのですが、この話はポケモンをプレイされていない方にはわかりにくいかもしれません。
そのために自店のサイトで書くべきことなのか迷ったのですが、8月の私の時間は出張買取と娘の抱っこと、このゲームに注がれていたので、書かないわけにはいきません(?)
なので勝手を承知で書かせていただきますが、その前にナッシーというポケモンについて、またそのポケモンの技について簡単に説明しなければいけません。
ナッシーというポケモンは、タマタマから進化する、くさ/エスパーというタイプのポケモンです。
そしてナッシーには3種類のゲージ技があり、それらは「タネばくだん」と「サイコキネシス」と「ソーラービーム」という3種類であり、これらは右へ行くほど強い技とされています。要は「タネばくだん」が一番弱く、「ソーラービーム」が一番強いとされています(2016/9/5現在)。
そしてこれらゲージ技は、タマタマからナッシーに進化するまでわからず、つまりは完全にランダムで割り振られ、そして一度決まった技は今後変化することはありません。
そのため、「ソーラービーム」を持たないナッシーが出てきた場合には、それを強化することなく博士の元に送り、また一からナッシーを進化させるという作業に向かう人もいます。
それらは通称「厳選」と呼ばれ、強いナッシーを獲得するために初期段階からふるいにかけて、条件をクリアしたナッシーを育てる(強化する)という形になります。
これと似たようなことを行うゲームは多々あるかもしれませんが、私はここ10年近くゲームをすることから離れており、これら概念を獲得(というほどのものでもありませんが)するのに苦労しました。私の世代だとセーブ&ゴーを繰り返すという作業に慣れ切っているため、最近はこんなシビアな条件でゲームがプレイされているのかと驚いた次第です。
それは置いておくとして、ナッシー厳選の話です。
もちろん「ナッシーごときで厳選w」という声が多いのはわかります。タマタマは比較的出現しやすいポケモンであり、イーブイほどの多様性もないため、厳選には容易なポケモンかと思います。
そしてさらにそれらも脇に置いておいてください。私が最初に進化させたナッシーは「タネばくだん」持ちであり、そしてさらに私は厳選も知らず、さらに言うと「個体値」という概念も知らなかったため、本文冒頭の言葉をチームリーダーに言われたのにもかかわらず、そのナッシーを強化し続けたのでした。
ようは、今後最強になる見込みのないナッシーを育てたということです。
そうするとジム戦でどうなるか?数百CPの低い「ソーラービーム」持ちナッシーには勝てず、さらには同CPの「ハイドロポンプ」持ちシャワーズにさえ勝てないという状況に陥りました。
これはもちろんジム戦で連打しかしていない私の腕前にも関係しているのかもしれませんが(^_^;)、このナッシーはジム戦ではあまり使えないのかもしれないなと思うようになりました。
とはいえ強化したのですから他のポケモンよりも強いわけです。せっかく育てたのにジムで戦わないというのもいかがなものかと思い、それならばジムに置いておこうということになり、ジムに置くポケモンとして使い始めました。するとどういうわけか戦い向きではないのだからすぐに帰ってくるだろうと思っていたナッシーは、私の他のポケモンである技も個体値も秀でているシャワーズやブースターをも凌ぐほど長期に渡ってジムに居座る傾向があるということがわかったのです。これは一体どういうことでしょうか。
ここで私は既視感を覚えていました。数年前、プロにチラシを作ってもらったことがあったのですが、なかなか反響が思わしくない。何が悪いかもわからなかったので、とりあえず自分達で作ってみて、どこがどう悪いのかわかるようになったら再度プロに頼もうと思って作り始めました。
ド素人ですからデザイン的にも稚拙で見苦しいことこの上ない。ただ言いたいことはわかるだろうということで、それを配りながら気付いた点を改善していった結果、悪くない反響が帰ってくるチラシが出来上がりました。
ただ、悪くない反響を得たチラシでさえもどこが良かったのかわからず、デザイン的にも稚拙なままそのチラシは完成して現在もそれを使っています。これも一体なんなのかわからないのですが、このチラシはプロが作ったものほど組織としての信頼感がなく、しっかりもしていないのですが、このチラシには一目でわかることがあります。それは「隙がある」のです。
もちろん10万人の商圏に向かって打つチラシならばプロのもののほうが良いと思います。そして今プロにオーダーしたら現行のものよりも良いものができるかもしれません。ですが今のチラシは当店の地域にしっくりきているのです。爆発的な反響はないものの、安定感があり、何よりも「隙がある」ことによって電話をしやすい空気が出せているのではないかという私の妄想がそこにはあります。
もしかしたら私の地域でしか通用しない限定的なものかもしれません。他の地域では全く効果のないチラシなのかもしれません。ただ、私の住む小さなエリアで見てくれる人がいて、依頼してくれる人もいる。
もしかして、私の「タネばくだん」ナッシーはこれと同じ状況にあったのではないか?そのナッシーがいることで、「ソーラービーム」を持つナッシーとは違い、CPの割には戦いやすく、ジムレベルも上げやすい状況にあったのではないでしょうか。
つまりチームリーダーに「バトル向きではないけど、わたしは好きよ。」と言われたナッシーは、その言葉通り地域に愛され、高CPのカイリューやカビゴンから保護される状況にあったのではないか?私の地域限定でしっくりきたナッシーだったのではないか。
私は厳選を行うことよりも、そのポケモンがどんな状況でどんな形でいることがベストなのかを考えることが重要なのではないかと思うようになりました。
もちろん厳選はポケモンの醍醐味でもあり、カイリューの厳選などは手に汗握る非常にスリリングなゲームだということは容易に想像できます。
ただ、ウチのようにこじんまりとした零細古本屋が手持ちのリソースでパフォーマンスを改善させることとは、「ソーラービーム」を追求することではなく、実は「タネばくだん」ナッシーのようなチラシや私達のサービスをどのように見てもらうかを考えることなのではないかと思ったのです。
そのように思った2016年夏の話でした。
はなひ堂ブログ 2016年9月11日