古本屋の基本七大動作の一つ

こんにちは。
はなひ堂新井です。

そろそろ温かくなってきたので、コンビニであんまんを電話オーダーする機会が少なくなってきました。

当店の100mくらい先にサークルKがあるのですが、あんまんはスタッフ分(妻、私含めて4~6人)作られていることが少ないため、事前に電話しておいて40分くらいしたら買いに行くという形で何度か発注しておりました。

ご存知の通り(?)、新潟のコンビニであんまんといえば「ごまあんまん」を意味するようになってしまった昨今、「こしあんまん」ですら滅多に見ないというのに、それ以上に珍しい「粒あんまん」を置くコンビニは絶滅危惧種といえそうです。

そんな気概のある店(?)が近くにあるというので今シーズンはことあるごとにスタッフに「あんまん食べますか?」と聞いていたのですが、最近ではスタッフから「あんまん飽きたので、肉かピザで」という回答を得る機会が多くなってきていました。

そしてついに今日、肉とピザで100%になってしまい、あんまんを食べる人がいないという状況になってしまいました。

言い出した私も今日は食べなかったのも原因ですが(^_^;)、とはいえこんなことですので「粒あんまん」が絶滅しつつあるのもわかる気がします。


古本屋の基本七大動作の一つに「滅びゆくものにスポットライトを当てる」というものがあります(と思っています)。

ようは世間的に見向きもされなくなったものをほじくり出して「あっ、そんなものがあったんだ!」と驚かせたいという欲求です。

私の場合は、かつて木田元の著作で「埋もれた過去の哲学者でもまた光が当たる可能性はあるが、サルトルだけは無い」のように書かれていた箇所を読んで無性にサルトルを読みたくなったことがありました。

その瞬間、ああ私は古本屋の基本動作が身についている(しまっている)と実感したのでした。


そして今宵も「粒あんまん」に同じ可能性を感じているといえば噓になるでしょうか。

「こしあんまん」には光が当たる可能性はあるが、「粒あんまん」には無い。

そんな風に感じていたとしたら。本当に食べたかったのは「粒あんまん」だったのか?「チョコまん」ではダメだったのか?

勘ぐるとキリがないのでこの辺でやめておきますが、今日食べたのはピザまんでした。

はなひ堂ブログ 2017年3月16日